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タイヤ「転がり抵抗」の予測

プリディクティブ試験(タイヤ転がり抵抗の予測)
ドイツLeverkusenの LANXESS AG社 研究に基づく試験法。試験モードは引張・圧縮のいずれにも対応。

図A:パルス形状の測定波形新規タイヤ開発における「転がり抵抗」の最適化はタイヤメーカーにとって極めて重要な項目です。転がり抵抗の特定にはタイヤそのものの特性を解明するドラムテストが標準的な試験法として用いられています。得られる結果によりタイヤの均一的なエネルギー損失を評価できます。ドラムテストのデータによりタイヤの転がり抵抗におけるランキングを決めることが可能で、ランキングは転がり抵抗が良好であるほど高い数値になります。

ドラムテストはプロトタイプのタイヤを必要とするため、試験には時間とコストがかかります。
ドラムテストの試験回数を減らす目的で開発された動的粘弾性の有用な新手法であるプリディクティブ試験を紹介します。
(参考文献: C. Wrana, U. Eisele and S. Kelbch, Leverkusen/ Germany; Measurement and Molecular Modeling of Rolling Resistance in Tire Treads; KGK Kautschuk Gummi Kunststoffe 53. year, volume No. 3-4/2000)

新しい試験法は動的粘弾性装置イプレクサーで特殊形状のパルスを繰り返しサンプルに与え、ドラムテストで得られるエネルギー損失の予測を行います。この試験法で必要なサンプルはタイヤのコンパウンドのみです。

タイヤが転がる過程を近似する図Aに示される連続したパルス波形が与えられ、試験結果としてタイヤ回転時のエネルギー損失と直接関連するtanδが得られます。ドラムテストの一部を置き換えるパルス波形による動的粘弾性手法が有用であるかどうかは得られたtanδとタイヤ・ランキングの間に良好な相関性が得られるかを確認する必要があります。tanδとタイヤ・ランキングの相関性は線形関数を使用することで容易に確認できます。

図B: tanδと転がり抵抗(ランキング)の相関性グラフ新しい動的粘弾性手法により14種のトレッドコンパウンドを試験しました。図Bはイプレクサーによる試験で得られたtanδとドラムテストによるタイヤ・ランキングをプロットしたグラフで、極めて良好な相関性が得られており相関係数は0.92(R2 > 0.92)を超えています。転がり抵抗を予測するパルス波形の試験法は有用性があり、手軽に実施できる試験のため、標準的なドラムテストを補足することができると思われます。