オプション

タッキネス測定や特殊チャンバーなど、再現性を高める各オプションが充実

オートサンプラー(自動サンプル供給装置)

動的粘弾性測定

オートサンプラーシステムは全てのEPLEXOR®シリーズで自動測定を可能にします。サンプル寸法を自動で測定するオプションとの組み合わせにより全自動測定装置にアップグレード。複数の測定条件による材料物性の多角的な評価や品質管理を全自動で測定します。測定効率を大幅に向上させるため、1台で複数台分のサンプル点数に対応します。

サンプル動画


標準型オートサンプラー


動的粘弾性測定

「圧縮」・「引張」・「せん断」・「曲げ」の測定モードに対応した自動測定を行います。圧縮であれば最大50点数のサンプルに対応します。また、異なる測定モード(例:圧縮 → 引張)への変更も可能で、サンプルを搭載するマガジンとサンプルを掴むグリップの交換のみで異なる測定モードへの切替を可能にします。オペレーターの負担を軽減しながら、膨大な測定数が求められる品質管理や新規材料開発に効果を発揮します。

多機能型オートサンプラー


従来の標準型オートサンプラーは異なる測定モードへの変更にはサンプ搭載のマガジンとグリップの交換が必要でした。新製品の「多機能型オートサンプラー」では新機能が加えられ、「圧縮」・「引張」・「せん断」・「曲げ」の4モードをまとめて測定することを可能にしました。異なる測定モードのホルダーにセットされたサンプルをセットし、1回の試験で上記4測定モードを混在させた測定が可能です。
1つのコンパウンドをそれぞれ専用のホルダーにセットするだけで圧縮・引張・せん断を連続して測定できるため、同じコンパウンドを異なる測定モードで多角的に評価できます。
高い測定効率によりオペレーターの負担を軽減しながら、膨大な測定数が求められる品質管理や新規材料開発に効果を発揮します。

Ultraオートサンプラー


引張・せん断測定で160点の測定点数に対応する新型オートサンプラーです。(従来通り圧縮・3点曲げの最大サンプル点数は150点)です。GABOオートサンプラーの最大点数を大幅に増やし、数日に及ぶような連続測定を1台で行います。

◎異なるサンプルホルダーを用意頂くことで1台で圧縮・引張・せん断・曲げの4種類の試験に対応します。
◎最大サンプル搭載数は圧縮試験(50個)、引張試験(30個)、せん断試験(30個)、曲げ試験(50個)
◎各サンプルごとに個別の試験条件を設定できます。

誘電率測定(DiPLEXORシステム)

新開発オプションDiEPLEXORによる、DEA(誘電率測定)とDMA(動的粘弾性測定)の同時測定。


機械的な静的・動的荷重(ひずみ)を与えることによりサンプル内部の構造は変化します。内部の構造や状態について詳細な情報が得られる誘電率測定との組み合わせることで機械的負荷による内部構造への影響を明確に捉えることができます。
例えばDEADMAの同時測定により動的な機械的負荷が与えられているポリマー内におけるカーボンブラックの分散状態や塊の大きさ、構造などを明確に捉えることができます。

DEA(誘電率測定)


DEAは2つの電極(キャパシター)に正弦波の交流電圧を与えることで材料の誘電体構造を調べます。DiPLEXORは上下セットの電極となる圧縮ホルダーを使用し、周波数レンジ10-2 Hz~108 Hzの交流電圧を与えます。
交流電場の印加により、プレート間に挟まれたサンプル(例:エラストマーなど)は誘電体となり、サンプルを通過する交流電流が測定されます。
得られる位相差はサンプルや測定条件に依存し、得られたデータから複素誘電率が求められます。
ε* = ε’ – iε
複素誘電率は時間、周波数、温度、材料中の分子移動性、ポリマー分子鎖の配向、電磁場、機械的負荷などへの依存性を示します。

特殊チャンバーオプション

1500℃ 高温チャンバー


動的粘弾性測定

通常の温度チャンバー(ー150℃~+500℃)より高い温度(~+1500℃)を実現する高温度チャンバーを用意致しております。ガラスや金属など高温度での物性評価が必要なアプリケーション向けに開発されたチャンバーです。耐熱性の特殊ホルダーとのセットでお納めします。

 
動的粘弾性測定

UV硬化測定オプション


温度チャンバーにUV照射機能とシャッターを装備し、UV照射時間の制御を行いながらサンプルの硬化過程やUV照射による影響を動的粘弾性の手法で解析します。

温度チャンバー専用 サンプルホルダー


良好なデータ再現性を得る為に高温測定に対応したサンプルホルダーを多数用意しております。材質は「焼結SiCセラミック」「単結晶サファイア」などから選択頂けます。
標準のホルダー材質は焼結SiCセラミックで、高い耐熱温度と耐ヒートショック性の高さ、十分な強度と良好な熱伝導性、耐摩耗性を備えた高温測定に適した材質です。

湿度制御オプション "Hygrometer"

動的粘弾性測定

相対湿度5%〜95%の制御。


高分子材料の物性は湿度・温度の違いに大きな影響を受けるため季節による温度・湿度の変化は製品物性に大きな影響を及ぼします。
ネッチ社のHygrometerはお望みの温度(5℃〜100℃)と湿度(相対湿度5%~95%)を自由に組み合わせることで測定チャンバー内で様々な環境を再現します。
夏場の高温・高湿から、冬場の低温・低湿の環境まで物性の変化を明らかにします。
 

動的粘弾性測定
動的粘弾性測定

フレクソメーター オプション

フレクソメーター

内部発熱を正確に捉える


高荷重の動的粘弾性測定とフレクソメーターの兼用。
サンプルが大きな変形を受けるとその内部は摩擦により発熱します。内部発熱は製品寿命や機械的特性に大きな影響を与えますが温度を正確にとらえることは困難でした。ネッチ社は独自の温度センサーによりサンプル内部温度を適切に捉えます。
フレクソメーター専用装置としてガボメーターシリーズを用意していますが、高荷重動的粘弾性EPLEXOR2000N〜8000NのラインアップISO4666-3、ASTM D623に準拠したフレクソメーター測定の兼用機にアップグレードできます。
 

動的粘弾性測定

タッキネス(粘着力)測定

タッキネス

再現性に優れたタッキネス専用の粘着力測定


複数の材料で構成される構造体では接着強度は製品品質に大きな影響を与えます。
例えば、高い荷重が与えられるタイヤを考えてみます。タイヤは自動車の重量を支え、なおかつ様々な速度で地面との接触を繰り返しながら安全に停止させる重要な役割を持ちます。この過酷な条件で使用されるタイヤを構成する各パーツの接着強度は製品品質に大きな影響を与えます。
しかし実際の過酷な条件を開発の現場で再現することは難しく、気泡の混入なので正確な測定が出来ませんでした。再現性に優れたタッキネス測定オプションは、ネッチ社が独自開発した特殊ホルダーで接地面の気密性を高め、再現性の高い実験結果を得ることに成功。その対象も様々で、エポキシからエラストマー・グリーンタイヤ・塗料・粘着剤など様々なサンプルに対応し、安全な製品開発のお役に立っています。

測定ホルダー

多様な測定モードホルダー


動的粘弾性測定

ホルダーの交換のみで「せん断」・「引張」・「圧縮」・「曲げ」などの複数の測定モードに対応します。また、特殊ホルダーのカスタム製作も承ります。

転がり抵抗予測プログラム(波形プログラム)

波形プログラム


動的粘弾性測定

波形参照例(Sinus Pulse) 

 
動的粘弾性測定

(Blackmann-Harris)

標準の正弦波以外に予め用意された以下のパルス波、三角波、矩形波をサンプルに与え解析することが可能です。
◎三角波 ◎矩形波 ◎Half Sine ◎Sin2, ◎Blackmann ◎Blackmann-Harris など
 
グラフはタイヤコンパウンドの転がり抵抗を予測した例です。
プリディクティブ試験(タイヤ転がり抵抗の予測)と名付けられたこの方法ではパルス波をサンプルに与え、データをヒステリシス解析することで転がり抵抗と相関性の高いtanδを得ることができます。

任意波形プログラム


予め用意された複数の波形とは異なる、波形を任意に作成し測定します。
もともとは実走時にかかるタイヤの負荷解析において自動車の複数の位置に取り付けた加速度計から実走時の波形を
読み取り、同じ波形をサンプルに与える目的で開発されております。
特別な負荷の波形を再現できるオリジナルのオプションです。

引張試験オプション

静的モーターのみを使用し圧縮・引張のいずれの方向にも対応する最大50mmストロークの引張試験を可能にします。動的粘弾性試験による弾性率・tanδのみならず様々な材料のSSカーブ(応力ひずみ曲線)を得ることができ、材料物性の多角的な評価が行えます。

疲労試験オプション

製品の耐久性を評価する試験では、より高い周波数を使用することで試験時間を短縮しながら同じ数の繰り返し負荷をサンプルに与えられます。試験機の動的モーターを使用し、ホルダーを交換することで引張、圧縮、せん断、曲げ方向のモードの疲労試験を可能にします。疲労試験時のサンプル長さの変化に自動で追従し、常に一定荷重や一定ひずみの動的負荷を与えるよう制御します。
本試験オプションはイプレクサー500N以上の機種にのみ使用できます。

クリープ・応力緩和測定

製品の長期間における物性の変化を評価するクリープ・応力緩和試験が行えます。
瞬時にサンプルに一定のひずみもしくはストレスを与えられるため、負荷直後の瞬時に変化するサンプルの短時間成分も逃さず捉えます。